仮想通貨（暗号資産）とは何?

1. ブロックチェーンとは?
2. トランザクションの検証方法
3. 分散型とは?
4. 分散型のメリットは?
5. 分散型ブロックチェーンのデメリットは?
6. まとめ

ビットコインに代表される仮想通貨は、ほかにも、デジタル通貨、バーチャル通貨、暗号通貨など、さまざまな呼称で知られています。日本では、「仮想通貨」が主に使われてきましたが、金融庁では、2020年に、その呼称を「暗号資産」に正式に変更しました。

仮想通貨（暗号資産）は、簡単に言えば、実際に手に取ることができない仮想の通貨で、仮想通貨（暗号資産）による支払いを受け付けている店舗やウェブサイトなどで、さまざまな商品やサービスの購入に利用することができます。

ブロックチェーンとは?

ビットコイン (BTC)、イーサリアム  (ETH、リップル  (XRP) などの主な仮想通貨の多くは、ブロックチェーンに基づく分散型システムを使用しています。

ブロックチェーンとは、「トランザクション」と呼ばれる特定の仮想通貨（暗号資産）での取引情報が収められた「ブロック」が、鎖（チェーン）のように連なった分散型台帳技術の名称です。

トランザクションは、ブロックチェーンのネットワークの一部を構成する複数の人（正確には複数のコンピューター）により常に検証作業が行われています。これが、いわゆる仮想通貨（暗号資産）のマイニング（採掘）と呼ばれる承認作業で、マイニングを行う人はマイナー（採掘者）と呼ばれています。マイナーは、マイニングを行うことで報酬として少額の仮想通貨（暗号資産）を受け取ることができます。

トランザクションの検証方法

仮想通貨（暗号資産）を使ったトランザクションは、暗号技術と呼ばれるテクノロジーを使って検証されます。暗号技術とは、トランザクションを暗号化することで、その情報が第三者に読み取られないようにして保護する安全な通信技術です。この暗号技術のおかげで、仮想通貨（暗号資産）を使って行われたトランザクションの安全は確保されているため、銀行などの中央当局やその他の仲介者が関与する必要がなくなります。その結果、トランザクションの対象となる個人のみが、トランザクションを入手し、読み取って処理することが可能になります。

分散型とは?

仮想通貨（暗号資産）の仕組みの主な特徴の一つに、その分散型のシステムが挙げられます。つまり、ブロックチェーンのシステム上にある仮想のお金は、銀行などの中央組織から完全に独立しているということです。よって、他の機関が通貨の供給や価値を決めることにより、仮想通貨（暗号資産）に直接影響を及ぼすことはできません。

仮想通貨（暗号資産）に関する情報は、ブロックチェーンネットワークの参加者によって、それぞれのブロックに直接保存されています。仮想通貨（暗号資産）に対して権力を持つ、「中央銀行」のような機関は存在しません。このため、日本円やアメリカドルなどの一般的な法定通貨に比べて、仮想通貨（暗号資産）を銀行や金融機関が操ることは非常に困難になっています。

分散型のメリット

従来の金融システムの場合、すべての金融取引は銀行によって処理が行われます。例えば、利用者が自分自身の口座から送金したい場合でも、銀行のシステムを使って行う必要があります。そうする以外に送金を行う方法はありません。しかしここで、なんらかの事情により、その銀行が金融システムから除外されたとしましょう。

その銀行の利用者は自分たちの資金にアクセスすることができなくなってしまいます。 分散型システムなら、このような問題は存在しません。なぜなら、トランザクションは、ブロックチェーンネットワークの複数の参加者により同時に検証されているからです。もし、参加者の一人がトランザクションを処理できない場合でも、他にいる複数の参加者がシステム全体が正しく機能することを保証しています。

分散型ブロックチェーンのデメリット

ビットコイン（BTC）のように人気の高い仮想通貨（暗号資産）の場合、トランザクションの処理に数分から数十分かかる場合があります。

これは、同時に検証が必要なトランザクションの数が、ネットワークが即座に対応できる数を上回っているためです。さらに、トランザクションの検証は複雑な暗号技術が使われるため、計算力の高いパソコンをフル稼働して行う必要があります。よって、その電力消費量はたいへん高いものとなり、仮想通貨（暗号資産）は環境に良くないと考える人が増えてきています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。仮想通貨（暗号資産）とは何か、そして分散型ブロックチェーンの仕組みを理解するのに、少しでもお役に立てていれば幸いです。

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