2026-03-28 ・ 法務・規制
アミューズメントカジノの風営法ガイド——必要な許可と申請の流れ
換金なしのアミューズメントカジノは風営法上の「遊技場営業(4号営業)」に分類される合法ビジネスです。ただし、許可を取らずに営業すると刑事罰の対象になります。
「物件も決まった、内装の見積もりも取った——でも許可が下りなかった」。実際に起きている話です。申請の流れと落とし穴を事前に押さえておけば、こうした事態は避けられます。
風営法における「4号営業(遊技場営業)」とは
アミューズメントカジノが該当するのは「4号営業」です。正式には「客にマージャン、パチンコその他の遊技をさせる営業」で、ポーカー・ブラックジャック・ルーレット・バカラなどは「その他の遊技」に含まれます。
4号営業の大前提
- 換金は一切禁止。景品交換も不可(パチンコの三店方式のような仕組みもNG)
- チップの購入はあくまで「遊技料」として扱われる
- 営業時間は原則 午前0時まで(深夜営業は不可)
- 18歳未満の入店は禁止
許可申請の流れ
1. 物件を確保する
風営法の許可は「場所」に紐づくため、先に物件を決める必要があります。
立地の制限:
- 学校・病院・図書館などの保護対象施設から一定距離が必要(東京都は概ね100m。自治体により異なる)
- 住居専用地域では営業不可
契約前に管轄の警察署へ事前相談するのが鉄則です。契約後に「ここはダメ」と言われたら、敷金・礼金・内装費がすべて無駄になります。
2. 必要書類を準備する
主な書類は以下の通りです(都道府県により多少異なります)。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 許可申請書 | 所定の書式 |
| 営業の方法を記載した書類 | 遊技の種類、料金体系、チップの扱い等 |
| 営業所の平面図・設備配置図 | 寸法入りの図面 |
| 住民票の写し | 申請者本人 |
| 身分証明書 | 市区町村が発行するもの |
| 登記されていないことの証明書 | 法務局で取得 |
| 使用承諾書 | 物件オーナーからの承諾 |
| 管理者の誓約書 | 管理者が欠格事由に該当しないことの誓約 |
法人の場合は、定款・登記簿謄本・役員全員の住民票なども必要です。
3. 管轄の警察署に申請
書類が揃ったら、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課に提出します。
4. 審査・現地調査
書類審査のあと、警察が営業所を実地確認します。図面通りの設備配置になっているかがチェックされます。
審査期間の目安: 申請から約55日(標準処理期間)
5. 許可証の交付
問題がなければ許可証が交付されます。営業所内の見やすい場所への掲示が義務です。
よくある落とし穴
物件選びの失敗
保護対象施設との距離が足りず、契約後に許可が取れないケースがあります。内装工事まで進めていたのに白紙——という話も珍しくありません。物件契約の前に、管轄の警察署への事前相談は必ず行ってください。
物件探しから設備調達までの費用感は開業費用の記事で整理しています。
「深夜営業」ができない
4号営業の営業時間は午前0時までです。深夜帯こそ来客が増える業態なので、これが業界最大のボトルネックの一つです。
「飲食店営業」として深夜帯を運営しゲームは提供しない形を取る店舗もありますが、実態が遊技場営業と判断されれば違法になります。グレーな運用は避けるべきです。
換金・景品交換の誘惑
「チップを買い取る」「景品と交換する」は即アウトです。賭博罪に問われます。アミューズメントカジノは「遊技そのものを楽しむ場所」であり、この原則は絶対に崩せません。
管理者の届出漏れ
営業所ごとに「管理者」を選任し届け出る義務があります。管理者の変更時にも届出が必要です。届出を怠ると行政処分の対象になります。
申請にかかる費用
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 許可申請手数料 | 約24,000円 |
| 行政書士に依頼する場合 | 20〜40万円(書類作成+申請代行) |
自分で申請すれば手数料のみで済みますが、書類の不備で差し戻されると開業スケジュールが遅れます。初めての申請なら行政書士への依頼も検討する価値があります。
まとめ
風営法の許可は手順を踏めば取得できます。ただし、物件の立地制約と深夜営業不可は事前に織り込んでおく必要があります。
押さえるべきポイント:
- 物件契約前に管轄の警察署へ事前相談する
- 書類の準備は早めに。審査期間は約55日
- 換金・景品交換は絶対にやらない
- 管理者の届出を忘れない
不明点は管轄の警察署・生活安全課への事前相談が最も確実です。許可が下りたあとの日常オペレーションについても、開業前に把握しておくとスムーズに立ち上がれます。
開業後のトーナメント運営を効率化するアミューズメントカジノ専用ツール「Casinohub」を開発中です。参加者管理・ブラインドタイマー・順位集計を自動化します。
この記事は2026年3月時点の情報に基づいています。法令や運用は変更される可能性があるため、最新の情報は管轄の警察署または専門の行政書士にご確認ください。